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node: garment_geta
type: garment
slug: geta
title: "下駄"
lead: "下駄は二枚の歯を横に渡した木の履物で、親指と人差し指のあいだの鼻緒で留める。裾と足を泥や雪から離すための高さであり、そこが設計の眼目である。"
published: 2026-08-17
updated: 2026-08-17
image_file: geta.jpg
image_source: "https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Geta.JPG"
image_author: "Haragayato"
image_license: "CC BY-SA 3.0"
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## 概要

下駄は桐や杉の一木に歯を削り出すか挿げ、三つの穴に鼻緒を通して裏で結ぶ。足に合わせて作るものではない。踵は台から出るのが正しく、雑なのではない。留めるのは鼻緒だから、一足で幅のある足に合う。江戸の町人はどこへでもこれで出かけ、夜の街路を書いた文章に、石を打つ歯の音は必ず出てくる。

## 着方と特徴

鼻緒は親指と人差し指のあいだに入り、足は平らに乗る。指は軽く挟むだけで、歩みは踏み出すというより短く滑らせる。高い台は転がらないからである。新しい鼻緒は固く、履く前に手で揉んで広げる。高さは用途で変わる。ふだんは低く、雨や雪には高く、舞妓の履く極端に高い一足は、日常の履物ではなく、その理屈が儀礼に残ったものである。

## 歴史

高い木の履物は江戸よりはるかに古い。田下駄は弥生から見つかり、二枚歯の形は中世に定まる。江戸の町がしたのは、それを当たり前にしたことである。草履でない者はみな下駄を履き、専門の店が並び、鼻緒が目に見える個人の趣味になった。今は浴衣と祭りに残り、言葉のほうは物より長生きして、玄関の靴箱を下駄箱と呼ばせている。
